総評:★★★★☆4.5|7年の時をかける冒険「ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D」レビュー

ゲームレビュー

NINTENDO 64のゲームで大ヒットした、「ゼルダの伝説 時のオカリナ」のリメイク版である【ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D】

64版をプレイ済みである私が、「リメイク後、何が変わったのか?」「新しい要素は増えたのか?」など、良かった点・悪かった点を、ネタバレなしでレビューします!

このゲームについて

対応機種ニンテンドー3DS
ジャンルアクションアドベンチャー
人数1人用
発売元任天堂
発売日2011年6月16日

このゲームは、任天堂の大人気シリーズ【ゼルダの伝説】の一作品で、「時オカ」の愛称で呼ばれる不朽の名作です。

(リメイク前の初代「時のオカリナ」は、ニンテンドー64用として1998年11月21日に発売されました。)

物語の内容は、主人公のリンクが”勇者”として冒険の旅に出る王道的なストーリーで、砂漠・湖・山・森などの広大な世界を駆けながら、ラスボス”ガノンドロフ”の討伐を目指します。

約13年の時を経て3DS用ソフトとしてリリースされた、【時のオカリナ3D】

高画質の3Dグラフィックやフレームレートの向上、2画面化による操作性のアップ、難易度の高い「裏ゼルダ」モードの収録など、初代をプレイした方でも十分に楽しめる内容になっています。

おすすめポイント

アクションが楽しい

「アクションアドベンチャー」のジャンルの通り、レベル上げの概念が無く、テクニックさえあればサクサクとゲームを進ませることが出来ます。

しかし、アクションが中々難しい!

小学生の頃に初代の【時のオカリナ】をプレイしたのですが、「走りながら爆弾を投げる」「見上げて的に矢を射る」などの操作にとても苦戦しました。
攻略本を片手に、必死でプレイした覚えがあります…。

大人になって、3DS版の難易度の高い「裏ゼルダ」モードをプレイした時も、昔と変わらず、ネットの攻略情報を見ながらプレイしました。
(あんなところに的があるなんて、初見じゃ分からない。。。)

謎解き要素が強めなので、アクションを楽しみながらちょっとした脳トレにもなる、やりがいのあるゲームです。

大人も楽しめるストーリー

永遠の子どもである、コキリ族の「サリア」と「ミド」のストーリーや、ジャブジャブ様のお腹で果敢に頑張る「ルト姫」、男らしさ溢れる「ダルニア」など、魅力的なキャラクターが沢山登場します。

主人公のリンクはいつも無言のため、シュールなシーンがちょこちょこ出て来ます。
あまりの無表情っぷりに、思わずクスっとしてしまいますよ。

(ストーリーの所々で選択肢が出るのですが、変な選択肢を選んで、相手を困らせることも多々やりました…!)

この作品は、7年間の時をかける大冒険により、話がややこしくなる場面が出て来ます。
話が難しいと感じた方は、「時オカ 考察」等で検索して、時系列や状況を詳しく見つめ直すのがおすすめです。

クリア後に調べてみて、「あの時のあのセリフは、そういうことだったのか!」と、後からハッとするようなことも多く、奥深いストーリーを二度楽しむことができますよ。

世界観が素晴らしい

Nintendo Switchの大ヒット作【ゼルダの伝説 ブレスオブワイルド】をプレイした方なら分かると思うのですが、ゼルダシリーズは世界観が抜群に良いです。

耳の長い「ハイリア人」を中心に、その他にもコキリ族、ゴロン族、ゾーラ族など、沢山の種族と協力しながら物語を進めていきます。

最初は「変わった種族だな…」と思うかもしれませんが、それぞれ個性に溢れており、サブイベントをこなしている内に愛着が湧いて、どんどんゼルダの世界に引き込まれていきますよ。

ちなみに、モンスターも非常に独特です。

私は、初期に出てくる「デクババ」と「スタルチュラ」、ハイラル平原の夜に出てくる「スタルベビー」がめちゃくちゃ怖くて苦手でした。

何よりも、「リーデット」と呼ばれるゾンビ型のモンスターが一番怖い!

今時の超リアルなグラフィックという訳ではないのですが、そこにいるだけで恐怖を感じさせるようなモンスターが沢山出て来ます。

不気味な独特のモンスターデザインは、今見ても素晴らしいです。

一番好きなモンスターは、森の神殿に出てくる「幽霊四姉妹」です。
ナビィ(リンクをサポートしてくれる妖精)のコメントがそれぞれ違うので、ダメージを受けながらも必死にコメントを聞きました…!
皆さんもぜひ、4人全員分のコメントを聞いてみてくださいね。

残念な点

裏ゼルダのヒントが少ない

通常モードのプレイで詰まることは少ないのですが、3DS版に付属する『裏ゼルダ』モードは、理不尽なぐらいヒントが少ないです。

特に、ジャブジャブ様(3番目のダンジョン)なんて、「これは世界観大丈夫なのか?」と目を疑うような光景が広がってビックリしました。

そういうのも含めて新しい面白さではありますが、もう少しヒントがあってもいいんじゃないのかなと思います…。

見えない場所にスイッチを隠すのはどうなんだろう… 床にめり込んだ燭台が多すぎる…(´;ω;`)

アクションがシビア

馬に乗りながら矢を放ったり、走りながら燭台に火を点けたりと、スピードが求められるシーンが多々あるため、アクションゲームが苦手な人には向いていないかもしれません。

とくに、エポナ(馬)の操作がちょっと厄介で、少しでも壁にぶつかったり無理な操作をしようとすると、すぐに「ヒヒーン!」と鳴いて止まってしまいます…。

ちなみに、ハートのかけら(ライフの最大値をアップするためのアイテム)を入手するのに必要な『釣りイベント』の難易度も高いです。

あれもコツが必要で、しょっちゅうマスターに「な~にやってんねん、ホンマ。」とからかわれました…。

サブイベントはともかく、ダンジョンをクリアするのにもアクションは必須なので、やられても何度も挑戦する精神力が必要になります。

※アクションゲーム初心者の方には難しいかもしれませんが、アクションゲームをいくつかプレイしたことのあるゲーマーの方には、「丁度いい」難易度の設定になっていますよ!

評価まとめ

ストーリー★★★★★ 5.0
操作性★★★☆☆ 3.8
音楽・グラフィック★★★★☆ 4.5
ボリューム★★★★☆ 4.8
価格★★★★☆ 4.0
総評★★★★☆ 4.5

ストーリーは文句無しに面白いのですが、3D操作に慣れやコツが必要です。

タッチの操作が足された分、Nintendo 64版よりも操作しにくいと感じる場面が増えました。
(プレイ中何度も、「ああ~ Z注目したいのに・・・」と思いました…)

とはいえ、音楽やグラフィックが抜群に綺麗になり、難易度の高い裏ゼルダモードも増え、アクションゲームとしてかなり楽しめる内容になっています。

「ゼルダはブレワイで挫折した」なんて方も、ストーリー重視のこの作品なら最後まで楽しめるはずですよ。

まだ未プレイの方は、ぜひ一度【ゼルダの世界観】を体験してみてくださいね。